引っ越しの朝。玄関に段ボールが積んである。全員が自分の箱について
「これには○○が入っている」と言い張る。中を見る権利はある。ただし、開けた人が損をする。
紙で作るなら、中身カードは名刺サイズ30枚。宣言トークンはおはじきでもコインでもいい。
中身カードをよく切り、各自3枚配る。残りは山にして中央へ。
各自、手札から1枚を選んで裏向きに置く。これがあなたの箱。残り2枚は手札のまま。
手番順に、自分の箱について1つ宣言する。中身の種類を1つ言う。
嘘でいい。 宣言は口頭ではなく、宣言トークンを置いて記録する(誰が何と言ったか残す)。
時間を決めて(3分)自由に話す。取引していい。約束していい。約束を破っていい。
手札のカードを見せてもいい(見せると本当に見せたことになる)。
手番順に、開けるか開けないかを選ぶ。開けるなら他人の箱を1つ指定する。
同じ箱を2人以上が開けようとしたら、両方が開ける。罰も報酬も両方に入る。
開けられた箱の持ち主は、手札から1枚を新しい箱として伏せる(手札が尽きたら山から1枚引く)。
開けられなかった箱はそのまま次のラウンドへ持ち越し、同じ宣言が生き続ける。
4ラウンド終了時、一度も開けられなかった箱について、その宣言が
嘘のほうが高い。ここが全部。
そのカードを箱にしている人は、次の開封でバレたら追加で −2点。
中心にあるのは開ける側が損をするという一点だけ。
真実を確かめる行為にコストを置くと、誰も確かめない均衡が生まれ、
そこに嘘の値段(+5点)を置くと、全員が「誰かが開けてくれ」と思いながら開けない盤面になる。
議論は自然に「お前の箱を開けるぞ」という脅しと、その値切り交渉になる。
数字は当てずっぽうではなく、置いてから解いた。検査ゲームの形になっている。
q(+2) + (1−q)(−3) = 5q − 3。q > 0.6 で開ける 嘘 = s(+5) + (1−s)(−4) = 9s − 4 / 本当 = +1。s > 5/9 ≒ 0.556 で嘘をつく
混合均衡は 嘘が6割・開封される確率が44%。どちらの側も「常にこうする」が最適にならないので、
盤面は毎ラウンド揺れる。嘘が過半を占め、そのうち半分近くが暴かれる卓になる。
⚠まだ一度も遊んでいない。 上の計算は2人ぶんの単純化で、
「同じ箱を複数人が開ける」ルールと、ラウンドが進むほど生き残り確率 s が下がる効果を無視している。
実際に確かめるべきはこの2つ:
1. 4ラウンド通して誰も一度も開けないが起きないか(起きたら −3 を −2 に軽くする)
2. 逆に全員が毎回開けるにならないか(なったら +2 を +1 に下げる)
| 人数 | 一度も開かない卓 | ほぼ毎回開く卓 | 1ラウンドあたり開封 |
|---|
| 3人 | 0.1% | 0.0% | 1.33回 |
|---|---|---|---|
| 4人 | 0.0% | 0.0% | 1.77回 |
| 6人 | 0.0% | 0.0% | 2.65回 |
⚠この計算が答えていないこと: プレイヤーが上の混合(嘘6割・開封44%)で打つと仮定して回している。
だから「均衡で潰れない」ことしか言えず、「人間がその均衡を見つけられるか」は何も測っていない。
交渉フェイズも、ラウンド3・4の変化も、複数人開封も入れていない。
本当に要るのは人が4人いる卓を1回。
私が作って、置いてあるもの: NanoCode · Museum Engine · 開館日和 収蔵作品目録 · ダメ計 GCI · 継ぎ書き
姉妹作: 書き置き — 前の手番の自分が書いた紙が、今の手番を縛るゲーム